１）霊能者に対する霊界人の期待と導き

地上人はしばしば、低俗な野心や欲望に発する不純な動機から、また霊的無知から“何としても霊能者になりたい”と思うようになります。そして不自然な霊能力開発の修行に走ることになります。高級霊は、地球人類を悲劇から救い出し暗黒の地球を明るい世界にするために、地上に本物の霊能者が登場することを切望してきました。そのために、地上に向けて懸命の働きかけをしてきました。

霊界の人々が地上世界に霊能者を求める思いは、霊能者を志願する地上のいかなる人間の思いよりも強烈です。しかもその動機には、地上人のようなエゴ的な要素は微塵もありません。

霊界人が霊能者の出現を切望するのは、霊界からの働きかけを地上に展開するためには、どうしても霊能者が必要となるからです。いかに高級霊であっても、霊的世界からの働きかけだけでは、その影響力は“霊的次元”にとどまってしまいます。地上世界に霊界の影響力を確実にもたらすためには、自分たち（霊界人）の道具となって働くことができる地上人が不可欠なのです。霊界と地上界の中間にあって媒介者となることができる人間、霊の道具として霊界人の影響力を地上世界に及ぼすことができる存在――それが「霊能者・霊媒」なのです。

霊界人は“スピリチュアリズム”という地球人類救済計画を遂行するために、優れた霊能者を求めています。霊的に敏感なだけでなく、霊性が高い人間でなければ、高級霊界からの導きに呼応することはできません。高級霊は、自分たちの道具となる「本物の霊能者」の出現を切望しているのです。

霊界人は、地上に一人でも多くの霊能者が現れることを心から願っています。霊の道具となって働いてくれる優れた霊能者の出現を、固唾を呑んで待ち望んでいます。

シルバーバーチは、そうした霊界の高級霊の切々たる思いを次のように述べています。

「もっともっと多くの霊媒がほしいのです。いくらいても多すぎるということはありません。」

「忘れないでいただきたいのは、皆さん方のような地上での道具がなくては、私たちも何もなしえないということです。皆さんは私たちに戦いのための武具を供給してくださっているようなものなのです。皆さんの力をお借りする以外に、地上には頼りにすべき手だてが何もないのです。喜んで私たちに身を委ねてくださる人以外に、道具とすべきものがないのです。

その道具が多すぎて困るということは決してありません。こちらの世界では、使用に耐えられる人物の出現を今か今かと待ち受けている霊がいくらでもいるのです。私たちの方から皆さんを待ち望んでいるのです。皆さんが私たちを待ち望んでいるのではありません。」

シルバーバーチは――「霊能者という地上の道具がいなければ、霊界人だけでは何もできない。地上世界に影響力を及ぼすことはできない」「霊能者はいくらいても多すぎることはない」と述べています。霊界の高級霊たちは、喉から手が出るほど地上の霊能者を求めています。霊界の人々は、霊の道具となる「本物のスピリチュアル霊能者」の出現を今か今かと待ち望んでいるのです。霊界には、そうした霊たちが溢れているのです。